痔ろう・イボ痔手術体験記

肛門周囲膿瘍の発覚から所沢肛門病院へ入院。痔ろう根治手術、そして術後の経過状況をつづる。

【手術当日(前編)】筋肉注射・腰椎麻酔の激痛、痛みのない手術

2013/06/14

朝5時半に目が覚める。さあ、いよいよ痔瘻手術本番です!
睡眠も十分取れました。

この日の流れは以下の通りです。

時間 内容
5:30 起床
6:00 検温&浣腸
7:00 水分摂取禁止スタート
手術前にお風呂に入る!
8:00 点滴
8:30 手術
13:00 水分摂取解禁
17:00 歩行&トイレ解禁
18:00 検温
21:00 消灯

朝の検温&浣腸。朝の浣腸は前日よりも小ぶりでした。最後に腸内に溜まった便を流し出すためのものです。襲ってくる便意も軽いもので、前日と比べると楽なものでした。

そして看護師さんから、本日の手術は所沢肛門病院の院長である栗原先生の執刀により行われると告げらます。その前に、ここの病院を何で知ったか聞かれ、ネットでいろいろと調べて知ったことを告げると、栗原先生もこの業界では有名な名医なので安心してくださいと言われました。看護師さんも全面の信頼を置いている先生なのだろう。僕は安心して心構えることができました。

手術前の最終準備

手術をしてしまうと丸二日お風呂に入れなくなってしまうので、トイレを済ませた後、シャワーを浴びました。(朝 7時台でお風呂に入れるのは個室のみ。)余計な汗を流し、身も心もさっぱり。下着を何も着けず病衣に着替え、格好だけは準備万端。もうこの時間になると水分摂取も NG となります。

anal-fistula-operation01

そして人生初の点滴。ありとあらゆることが初めてだらけ。今まで健康体でいた事をありがたいと思わないといけないな。実は注射が大嫌いなので、点滴の針を刺されるのも嫌でした。針は左腕表側のくるぶしの反対側に刺された。例に漏れず痛いわけですが、入院の為に味わってきた数々の痛みと比べれば屁でもないです。ドクドクと液体が体に流れ込む感じ…はよくわかりませんでした。

手術室へ移動

手術前に父親と彼女が病院に到着しました。他愛もない話をし、時間が来たので僕は看護師に連れられ手術室へ向かいました。2人とも手術室前で待ってるつもりでいたらしいのですが、そのような場所は無いので病室で待っててくださいと看護師に言われ、意表を突かれたかのような顔をしていました。そんな表情を尻目にエレベーターの扉が閉まっていきます。手術前のお別れにしては物足りない感じになってしまいましたが、ありとあらゆる事象が端的かつ簡潔に進んでいくこの病院の方針は嫌いではないです。(笑)

筋肉注射と腰椎麻酔、その痛みは?

手術室に入ると、いきなり病衣を脱がされます。すっぽんぽん。手術台に腰掛けるように言われ、股間が隠れるよう病衣を乗せられます。手術は大体 30分くらいで終わると告げられます。そしてまず筋肉注射を左腕の肩付近にブスッと一発。

い、いたい…。

もう痛いの勘弁して欲しい。腕に血圧計が巻かれ、5分に一度測定が行われる。そしてドクター登場。座ったまま顎を引いて背中を丸めるように言われる。腰のあたりがスースーしたと思った瞬間、やっぱりブスッと一発。これが噂の腰椎麻酔である。昔は針が太くてとんでもなく痛かったようですが、現在は進歩して針自体が細くなったため、そこまで痛くないと聞いていましたが、痛いものは痛い。ブスッと言うより、ブスーーーーーッて感じ。やっぱり針は苦手みたい。

麻酔直後からお尻のあたりがじわじわと温かくなってきます。手術台にうつ伏せになり、脈拍計が指に挟まれ手術開始。おしりがちょっとくすぐったい。剃毛ってやつだ。これは流石にちょっと恥ずかしかったな。そして手術が始まるや否や、とんでもない事実が院長から告げられる!!!

「これ、イボも出来ちゃってるね。結構ひどいから一緒に取っちゃいましょうか。」

イボ痔発覚のため、ついでに取ってもらう

ここに来て、まさかのイボ痔発覚。これまで心当たりが無かったと言えば嘘になるけれど、この際綺麗サッパリとおしりをリセットしようと心に決め、一緒にお願いしますと告げました。痔瘻の症状を調べていた時に、ついでに痔核についても知識を得ていたので、自身がイボ痔である可能性が 0 でないこともわかっていました。ゆえに、イボ痔と告げられ、そして一度の手術でイボ痔まで治ってしまうなんて、もうこれはラッキーだと思うことにしました。

痔瘻手術中の痛みは?

おしりの辺りで何かされている感覚はあります。でも痛みは皆無です。チョキチョキとハサミで何かを切っている音がする。それが終わるとチリチリと電気メス(?)か何かで焼いているよな音。それと同時に何か焦げているニオイ。我慢できない程の悪臭ではありません。ちょっとしたニオイの出る理科の実験みたいな程度のニオイ。チョキチョキ、チリチリの繰り返し。時折、グッと何か針のようなものが刺さる感触がありましたが、やはり痛みは全くありません。

時折、看護師さんに「気分悪くないですか?」「体調大丈夫ですか?」と声を掛けられます。麻酔のせいか意識的に集中することができず、軽く返事をするのが精一杯。時折、右腕を締め付ける血圧計も、何回目の測定なのか数えることもできなくて、ただただ時が過ぎていく。

「終わりましたよ。」

肛門付近に違和感はあるものの、終始痛みとは無縁のまま手術は完了しました。執刀医である院長から、切断した部位をみせられ、簡単な説明を受ける。痔瘻でしこりになっていた部分と、イボが 2つ。しこりはハサミでチョキチョキと軽快な音を立てて切れるほどの代物でした。(実際に院長が切って見せてくれた。)イボは肛門前方部分と、痔瘻の手前にあったようです。真っ赤に並んだその 3つの塊は、まるで焼き鳥のハツとレバーみたいでした。

説明が終わるとうつ伏せのまま病衣を着せられ、ごろんと体を転がされながらストレッチャーへ移動。そのまま病室まで運ばれます。人生初の動くベッド。(笑)天井の風景の動く様を見て、改めて手術が終わったんだなと実感しました。

ひとまず無事に痔瘻の手術、ついでにイボ痔の手術という大きな山は超えました。

しかし、超えなくてはいけない山はまだまだあるのでありました。

後半へ続く。

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このブログを書いた人

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age : 30代半ば
人生初めての手術が痔の手術となってしまいました。そして痔ろうだけだと思っていたら、痔核(イボ痔)があることも追々発覚。 手術を受けるまでは、痔になってしまったことが少し恥ずかしく思っていました。しかし痔瘻の手術を受けて、いざ治ってしまうと、恥ずかしい気持ちは全く無くなりました。痔の手術をしたと言う事実を伝えることで、同じ思いで悩んでいる人の手助けになれればと思い、このサイトを立ち上げました。