痔ろう・イボ痔手術体験記

肛門周囲膿瘍の発覚から所沢肛門病院へ入院。痔ろう根治手術、そして術後の経過状況をつづる。

原因は肛門周囲膿瘍、膿を出したら痛みは消えたが手術が必要と告げられる

2013/06/10

いろいろと情報収集をして近くの病院へ行くことに決めましたが、初めての病院は緊張します。無論、痛みが緊張を勝っているため、ドキドキするといった表現は不適かもしれません。単なる風邪であれば良かったのに、僕の目的地は肛門科です。

いざ所沢肛門病院へ

僕の症状は一体どんな状況なのか?何を言われてしまうのか?痔瘻ですと断言されてしまうのか?初診と言うこともあり、ほぼ不安しかなかったのですが、ちょうど仕事が休みだった彼女が付き添いで来てくれたので、気持ち的に最悪な状態に陥ることはありませんでした。そして若干の緊張を抱えながらも小手指の地へ降り立ちました。西武池袋線小手指駅から歩いて 5分弱。入院施設もあり、大腸の検査センターも備えているので、建物自体はそれなりの大きさがあります。

所沢肛門病院の混雑状況

病院に着いたのが 10時近く。平日午前中でしたが、既に 20 ~ 30 人位の人が待っていました。初診なので問診票を記述し席で待ちます。待合室は病院のホームページにも写真がありますが、かなりの人数が座れるよう席がたくさんありました。そして、試用品としてドーナツクッションが数個置かれていました。どうやら病院でも購入できるようです。やはりお尻の病に欠かせないアイテムなのでしょう。

これだけ人数が居て、一体何時間待つのか考えただけで気が滅入ってしまったが、ここに居る人は皆、同じ部位の病に悩んでいる人なんだと思うと、少しだけ楽になりました。

しかし相変わらず、肛門と尾てい骨の間が痛い。

病院の待合室の椅子は、なぜか直に座っても痛くありません。さすが肛門科の椅子と、関心してしまいました。痛くなければ気分も楽です。何時間でも待ってやると気持ちを入れ替えました。しかし、問診票を提出してから 30分程度で呼ばれ、心の準備が不完全のまま僕は診察室へ向かいました。

診察室

診察室は 4室ほどあります。ドクターの人数からすると、1人で数人の患者を見ているのだろうと思います。診察室の出入りの回転も速かったので、30人近くいてもあっと言う間に自分の番が回ってきました。

診察室に入ると、おなかの位置くらいの高さのある診察台があり、横にはその台に乗るための小さな階段が数段付いていました。早速お尻を出して診察台に横になるように言われ、例えるならば「クレヨンしんちゃん」のケツ出し星人のような格好で横たわりました。恥ずかしいと思うことよりも、痛いのを早くどうにかして欲しい気持ちでいっぱいだったのを覚えています。

横になると間髪入れず、肛門にドクターの指が入りました。初めての経験だったため、思わず声が出そうになってしまいそうになりました。指が入ること自体は痛くも何ともなかったのですが、腫れていると思われる部位を指で押された時は、とんでもない激痛が走りました。

「あ~、これは痛いでしょ。膿が溜まって腫れてるね。今から切って膿出すから。」

肛門周囲膿瘍の膿出しは激痛

やはり事前に知り得ていた病状の「肛門周囲膿瘍」だったようです。ドクターは患部の表面に何かを塗り(おそらく表面麻酔)、膿を出す処置にあたりました。

「うぉ・・・・・・・」

患部付近に太い針金のようなものが刺さる感覚。この世のものとは思えない痛みに、僕は思わず声を出してしまいました。一度では終わらず、二度、三度。麻酔なのか注射等で膿を吸い出しているのかよく分かりません。しかし、どんな治療をしているか質問する余裕が無いくらい痛く、気絶してしまうのではないかと思うくらい鋭い痛みでした。

「よし、これで楽になったでしょ。もう痛くないはずだよ。」

ドクターが声を掛けてくれるのですが、直前の痛みのお陰で頭の中が真っ白になってしまった僕は、まともに返事ができません。確かに痛みは無くなっていたのですが、まださっきの強烈な痛みが残っているような感覚でした。実際にそんな痛みが残っているわけもなく、2,3度ドクターから「もう痛くないでしょ」と言われ、ようやく正気に戻れました。

肛門周囲膿瘍の痛みから解放される

膿出しの施術そのものは 1、2分位でしょうか。たかが 100秒程度でも、痛みを我慢する 100秒は、その何倍にも長く感じられました。気分が落ち着くと、確かにドクターの言うとおり肛門付近から痛みが消えているのに気が付きました。やっとこれで解放されるのか、こんな簡単に終わるならもっと早く来ればよかったと安心したのも束の間、患部の状態説明で、これまた僕が調べ得た通りの言葉がドクターから告げられました。

ドクターから痔瘻の根治手術の必要性を告げられる

「膿が溜まってるだけじゃなく、しこりが出来ちゃってます。痔瘻が進行しているから、治すには手術しか方法がありません。入院は 7日から10日くらい。会社は大体 2週間くらい休みをもらってください。入院の日程等は受付の方でお願いします。」

痔の病状が図解してあるパンフレットを広げ具体的に説明してくれましたが、一気に色々な情報が詰め込まれて一瞬唖然としてしまいました。しかし自分でも手術する可能性が高いだろうと思っていたので、大きなショックは受けませんでした。緊急性を要するものではないらしいのですが、早いに越したことはないとのこと。この時、具体的にどんな手術をするのか等、あれこれ聞いておくべきことがあったはずなのに、僕にとって人生初の手術&入院で頭がいっぱいになってしまい、詳細は何も聞かずに終わってしまいました。

病院へ行くときは事前に質問の準備を

普段病院に行き慣れていないので、いざと言う時の為に質問したい内容は事前に紙にでも書いて用意しておいた方が良いのだろうと実感しました。診察室から出ると、細かい話を何も聞いていない僕に、彼女は「やっぱり結果聞く時に呼んでもらえばよかった。」と言っていました。ちなみに彼女は、別の科ですが病院に行き慣れてるし、手術も数回経験があるので、聞きたいことがあれこれとあったようです。

診察時間はおおよそ 10分ちょっと。歯の治療をしてもらうより早い。あれだけ待合室に人数が居てもすぐに呼ばれるだけあります。実際は症状により時間が異なるのかもしれませんが、率直な感想は「あっ」と言う間に終わってしまったと言ったところでしょうか。そしてドクターの言う通り、膿を出してもらった後は座るのも立つのも全く痛みを感じません。

このあと一週間経っても、切ったと思われる傷口がヒリヒリする程度で、座れないような痛みは生じることはありませんでした。

痔ろうで入院する場合の諸々の費用

痛みが無くなれば気持ち的に余裕ができます。今日のところは会計してさっさと帰ろうと、受付で名前が呼ばれた時点で既に財布の中身を出す準備をしていたのですが、ここでも唐突に受付の方から入院はいつにしましょうか、と。やはりここでも一瞬硬直して頭の中が真っ白に。展開が早すぎて、僕自身がついて行けない…。会社にも報告しなくてはいけないし、仕事の調整も必要になります。今日の時点で決められないと伝えると、後日電話で予約可能なのでご連絡くださいとのこと。あとは、6人部屋だと追加料金が掛かりませんが、1~2ヶ月待ちで、2人部屋/個室は追加料金が発生しますが、すぐに入院できると伝えられました。

6人部屋だと保険適用範囲で済むので 10万円弱程度。個室だと 1日あたり 12,000円程度が追加されます。この日の会計は、肛門周囲膿瘍の施術をした費用もかかっているので 9000円弱程。手術には事前検査が必要らしく、そこでも当然お金が掛かります。経済的に貧乏ではないけれど、余裕があるわけでもないので、もう少し落ち着いてからどうするかちゃんと決めようと数日後の自分に丸投げして、この日は病院をあとにしました。

このブログを書いた人

Name :
age : 30代半ば
人生初めての手術が痔の手術となってしまいました。そして痔ろうだけだと思っていたら、痔核(イボ痔)があることも追々発覚。 手術を受けるまでは、痔になってしまったことが少し恥ずかしく思っていました。しかし痔瘻の手術を受けて、いざ治ってしまうと、恥ずかしい気持ちは全く無くなりました。痔の手術をしたと言う事実を伝えることで、同じ思いで悩んでいる人の手助けになれればと思い、このサイトを立ち上げました。